「オレも同じ班だよ?」


口を挟んだのはずっと視界にいれないようにしていた隣の席の黒澤拓海だ。



「「最悪……」」


あたしと羽鳥の声が重なる。



「嘘だと思うならゴリラに聞いてみ?」


西山先生が決めたのね……。

あのゴリラぁあああああああ。



「てゆーか、あんた。もうあたしに関わらないで!」


ほんとに迷惑……!

意味わかんないこというしただの怪しい男としか思えない。


黒澤拓海は鞄を手に立ち上がり、あたしの耳にそっと顔を寄せて羽鳥に聞こえないように呟いた。



「オレのお願い聞いてくれたら、もう邪魔したりしないよ……?」


お願いって。

考えといてねと去っていった後、ヒラリと紙のような物が落ちた。



「なぁに、コレ?」


はーちゃんがソレを拾う。