【続】俺様王子と秘密の時間



鼻まで塞がれて息が出来ない。

驚きと恐怖で振り返ることも出来ないあたしは犯人の顔も見れないまま、正門の外へ引きずられた。



――ドンッ!


背中に堅いモノがぶつかって少しだけ痛みを感じた。

犯人の手から解放されてやっと息が出来たあたしは目を開く。



「ちょっと強引すぎたかな?」


く…黒澤拓海……。


タバコをくわえながら薄ら笑いをしてみせる黒澤拓海は、あたしの両肩を強く掴んでいる。


正門前の道路の端に寄せてある白いステーションワゴンに、あたしの背中は押しつけられた。


コイツの車だということはすぐにわかった。



「なにすんのよ!離して!」

「やだって言ったら?」


解放する気ゼロだ……。

あたしは足をばたつかせたり身をよじってみたけど、男の力には敵わない。