それを見て“氷のプリンス”でもこんな顔するんだって思ったらオカシクなって、嬉しくって……。
ちょっとだけ、意地悪な気持ちになったの。
これはいつもの仕返しのつもり。
「ねぇ……それって、もしかして……や、焼きもち?」
――グイッ
突然、頭の後ろに手が回り引き寄せられた。
「誰が妬いてるって?」
ドキッ……。
唇がぶつかるくらい近い距離で、千秋は挑戦的な口調で言う。
「言ってみ?」
「それは……」
仕返しのつもりが全く逆効果で、あたしはいつも千秋に勝てない。
いつも、千秋はズルいよ。
あたしが反論出来ないようにするから。
その度に、千秋はあたしなんかよりもずっと上手だって思うんだ。
「あんまり妬かせんなよ」
「え……ひゃあっ」
制服のスカートを少し捲って千秋はあたしの太ももにキスをする。


