【続】俺様王子と秘密の時間



ブラウンの瞳が妖しく光る。


真上に千秋の顔があって真っ直ぐ見れないあたしは顔を反らした。



「どういうつもりだよ?」


あたしの両手首を抑えつけて、もう片方の手で頬に触れて言った。


声が少し怒ってる気がする。



「だって……だって……」


言いたいのに、言えなくて。

千秋の顔も見れなくて。


簡単に口にしてしまえるなら、あたしだってこんなに悩まないよ。

人の気持ちがわかる超能力が、千秋にあればいいのにって思った。


そしたら、あたしの悩み事なんかすぐにわかってくれるでしょ?



「なんだよ?最近、やけにヘソ曲げてんじゃん?」


あたしの心はもうとっくに千秋の前では丸裸なわけで、今さらどう足掻いたって誤魔化せないんだ。

それに、ちゃんと自分で言わなきゃ意味がない。


……そう思ったの。