急に千秋が顔を近づけてきた。
「おいで?」
意地悪に微笑んだ。
そしてあたしの腕を掴みひき上げると、グイッ……とひっぱった。
春希さんは苦笑いを浮かべながら見ていた。
――バタン!
「ちょっと……」
次の瞬間、身体が浮いた。
強引に千秋の部屋まで連れてこられたあたしは、そのまま窓際にあるベッドに放り投げられたのだ。
ギシッ……とスプリングが軋んで、千秋はあたしの上に股がると口角をつり上げて笑った。
「今日は帰してやんねぇよ?」
「ふ……、んっ」
千秋はあたしの頭の上で両手首を抑えつけ、自由を奪うと、乱暴に唇を落としてきた。
甘い香りに縛られてしまう。
「……制服が…シワになる」
すぐに唇が離れて、あたしは必死の抵抗のつもりで絞りだすようにそう言ったのに……。
「今さら?なんなら全部、脱がせてやろうか?」


