千秋の唇は火傷しちゃいそうなくらい熱くて、だけど今はそれがあたしの冷えきった心まで温めてくれるような気がした。
「やべぇな、オレ」
独り言みたいに呟いて、あたしがそれに反応しようとしたら、ワイシャツに手を滑りこませてきた。
ドクン……と胸が加速する。
「やっ……」
その手を止めようとしたけれど。
「嫌か?」
濡れる眼差しであたしを捉えた。
口角を吊り上げて、顎を少し突きだして笑う。
そんなこと言われたら何も言えないって、わかってるクセに……。
でもあたしは、また首を振る。
嫌じゃない……。
ほんとは触れてほしくて、強く抱きしめてって言いたかったの。
今だけは何も考えたくなかった。
「ん…んっ」
唇を合わせてすぐに千秋の舌が割って入ってくると、すぐに深いキスへ変わっていった。


