美結ちゃんの中にはそういう欲求があって、自分を満たすために欲しがり求めるんだろうか……。
「あの子は人のモノにしか魅力を感じないんだ。ほら、コレ見て」
と、写真を見せてくる。
並べられた何枚もの写真には美結ちゃんが写っていて、それも、全部違う男の子と一緒に写っていた。
「なに、コレ……」
手を絡めたり抱き合っていたり、それはもう誰が見たって恋人同士にしか見えない写真だった。
いったい何人彼氏がいるの……?
「よく撮ったね……」
「僕の執念の結晶さ」
末恐ろしいよ。
「この写真に写ってる男はみんな奪い取ったんだよ。だけど何日もしないうちに捨てるんだ」
「な……」
「手に入れた時点で、もうそれは人のモノじゃないから、魅力がなくなるんだよ。価値は無になる」
欲求を満たすために奪い取った挙げ句、満足したら不必要だなんて、ほんとにモノ扱いだよ……。


