｢狩猟のシーズンは10月からだから｣
｢んなのわかってるよ。今はとりあえず山を熟知する為に山歩きするんだから｣
｢了解。とりあえずは･･･明日の25日から｣
「OK。25日な。楽しみにしてる｣
｢登山道は無いけど入山口は必ずここからだからね｣
｢OK、OK！今年は親父たちの見送りだけじゃないから楽しみだー｣
言いながらそうだと、何か思い出したようにトラックの荷台へと向う。
｢お袋が持っていけって｣
｢ジャガイモにニンジンに玉ねぎトマトときゅうり、ブドウもある･･･｣
｢去年の米もあるし、とうもろこしは今度な」
｢いつもありがとうって言っといてよ｣
｢代わりに肩こりの湿布薬欲しいとさ｣
｢わかったよ。一度･･･25日の入山の日にでも状態みたいから連れて来て｣
｢ああ、あとな、どうも最近膝の調子も悪いんだと｣
｢ああ･･･啓太さん戻ってきたから食事が美味しいんだろうね｣
｢食べるのが趣味だからな。90ｷﾛ目前だから自覚もって欲しいんだけどな｣
大野家はおばさんと啓太の妹の綾子は見事職道楽に育ち豊かな体型はおじさんと啓太さんとは似ても似つかない。
最近では綾子ちゃんは年頃とあってダイエットを試みているらしいが、成功はしてないようだ。