確かにこの鱗みたいな皮膚にたいがいの男性は引いて、クラスの子達からも敬遠されている。
この先結婚所か、男性とお付き合いする機会さえあるのかとも考えたら自然に足が開けた。
と言うより力が抜けた。
溢れる涙の顔をタオルで隠せば、足の合い間に位置どった橘君の気配に緊張が走る。
半分硬直している体に今までと同じように薬を吹き付けて・・・散々体に触れた手が最後の秘部に触れた。
顔から火が出る思いとは今の状態の事だろう。
入院もした事があったけど、さすがに下の世話までなった事はない。
人に触れられた事のない場所だけに、とてつもなく時間がゆっくりと流れて・・・

「もう終わったよ」

いつのまにか背中を向けて私の服を折りたたんでそっと横に置いてくれた。
急いで服を着て部屋を飛び出して借りている二階の部屋へと一目散へと向えば「お嬢様!」なんて羽鳥の切迫した声が追いかけてきた。
だけど今は、男の人の顔なんて見たくない。
ただただ恥かしさと屈辱的な治療と、朝晩繰り返す事になる治療方法に心が耐えれるのかと悲鳴を上げた。