渡辺先生は


雪を入口から手でどかして

「ではまた」

偉そうにセミロングの髪をゆらして出ていった

「おい」

雪は眉間にシワをよせながら強く私を呼ぶ

「なによ」


私も強く雪を呼ぶ


「あのババアに何いった」

「何も?私が指摘されてるだけよ?あんたのせいで」