京子の足は、見事に男の股間を捉える。

低いうめき声が聞こえ、京子の腕を押さえていた手が緩む。

何も考えずに、もう一度蹴りあげる。

「て、てめえ……」

完全に男の手は離れ、自由になった京子は急いで立ち上がる。

両手で股間を押さえうずくまる男を、見下ろす。

まだだ、まだ安心できない。不安と恐怖に駆られた京子は、周りを見渡す。



手頃なそれを見つけると、男の頭を目掛けて一気に振り下ろす。