「壱が、幸せになるには私がいたらダメなんだよ････だから、」
「なにそれ、勝手に決めないでよ」
勝手にも何もないよ
「実際にそうだから」
「なにが？」
愛人がいるんでしょ？
なんて言えない
「････私のこと、すきじゃないでしょ？だから、一緒にいても意味ないよ」
「そんなことない」
「あるよ！！！」
思わず強く言ってしまう
「いつもいつも遅く帰ってきて。仕事が忙しいのはわかるけど、早く帰って来た日だって････ご飯、食べてくれなくて････」
「それは」
「寝る時だって････私が寝るまで寝なくて、たまに私の布団に入ってきて････あれは誰を抱き締めてるつもりなの？」
途中で涙が溢れて。
「それに私、」
「一度もすきって、言ってもらってない」
悲しいよ
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