流れ星に願いを

そんな、願いも虚しく最終地点につくと、手が離れた。



汗ばんでた手が、涼しい風に乾かされていく。



それがなんだか、寂しく感じた。



「どうした?」



心配してくれる星夜くんに。



「あ、私なんか、買って来る。」



茶化すようにして、最終地点の近くにある、橋巻き屋さんに並びに行った。



茶化してしまった理由は。


急に、初恋の人が浮かんでしまったんだ。



どうして?



分からないよ、自分の気持ちが。



そう悩んでいる内に、自分のばんが来ていたようだ。


「あ、橋巻き、二つ。」



「560円です。」



私は、巾着袋から財布を出して560円ぴったしに払った。



「ありがとうございました。」



橋巻きの入った袋をもち、巾着袋に財布を入れると。


星夜くんの元へ走った。