そのまま帰宅しようと校門へ向かうと、まだ先程の黒いベンツが停車していた。 生徒用の校門前で待っていると言うことは、生徒に用があるのだろうか? 不思議に思いながら横を通り過ぎようとした時だった。 「おかえりなさいませ、音水様。」 車の影から西條さんが現れ頭を下げている。 「・・・さ、い條さん?」 まったく予想していなかった出来事に上手く言葉を発することが出来ない。 そのまま立ちすくんでいると西條さんが後部座席のドアを開けた。 「どうぞ、お乗り下さい。 類様が中でお待ちです。」