一方、キィルの元へと向かったブロードは。
「…目が見えなくなった、だと?」
…そう聞き返した元帥様に、可哀想な程怯えていた。
アサギは予めセリナが報告に来てくれていた為、第三部隊の二人の処分の話だけをすると黙り込んでしまった。
そうしてブロードの番が来てしまい、事情を知っている大将がいる手前はぐらかすことも出来ず。
――…それでこの状況だ。
眉根をこれでもかというほど寄せた厳かすぎる父と、成人なくせに小さな子供みたいに震える息子。
「…いつからだ」
「…気付いたのは、去年の2月頃、です…。もうかなり進んでて…」
微かに聞き取れるくらいの声で言う義理の息子に、キィルは深い深い溜め息をついた。
立ち上がった彼に、ブロードは真っ青になって固まる。
「…何で言わなかった」
「…………………。」
「ブロード」
低い声で名を呼ばれれば、もう逃れられない。
ブロードは頭を俯けると、ぽつりと囁いた。


