そして一方で、リシアに腕を回されたセリナはミノリを認めると顔を輝かせる。
「ミノリさん、お久しぶりです」
「セリナ久しぶりですわね。鍛練は怠ってないでしょうね?」
「大丈夫ですよ、ちゃんとしてます。誰かさんと違って」
その誰かさんをちらっと見たセリナの背後には、些か黒いモノがあった。
しかし気付かないフリをする誰かさん。
はあ、と溜め息をつき、セリナはそいつに声をかけてやった。
「ブロード。キィルさんがアンタを待ってるんだけど」
「きっ!?ななな何故!」
「何故って、私がアンタから話があるみたいって言ったからよ」
――…その目のこと、ちゃんと自分で話しなさい。
そう言われ、ブロードは真っ青になった。
何て余計なことをしてくれたんだとでも言うような顔をしながらも、口をパクパクさせるだけで何も言わない。
「目?この眼帯巻いてる目がどうかしたんですか?」
こてんと首を傾げ訊ねたシエラに、ブロードはうっと苦い顔をした。
今まで隠していた罪悪感と、打ち明けることへの若干の恐怖に苛まれる。


