「ブロードさぁんッ!この目と額、どしたのぉッ!?どうして怪我なんかっ…どこが痛いのっ!?あたしが治療するぅう~っ!!」
自分の胸の位置で見上げて泣き付くリシアにきょとんとしてから、ブロードはああ、と苦笑する。
彼は今、額にガーゼを宛て右目に眼帯をしてどうしても万全に見える状態ではなかった。
先程の外す外さないの口論は、この眼帯のものだ。
怪我をしたとしていつも掠り傷なブロードのこの様子に、驚くのは当然といえば当然だった。
「ちょっと、ねぇ。後で説明するよ。たいしたことないからダイジョブ」
「なーにがたいしたことないですか」
「クライド君はダイジョブかな~?何なら今から確認してみようか~?」
「イタイイタイイタイ!」
リシアをくっつけたまま、中将さまは後ろにいた第二部隊副隊長の足を踏みつけた。
あらー、足が大変みたいだねー?と笑顔で言う蒼にクライドは苦い顔をする。
「アンタが踏んだんでしょうが!」
「なんのことー」
「くっそ覚えてろ元帥にチクってやる」
「元帥はそういった根性を好みませーん」
そうは言ったものの、元帥という言葉が出てブロードは微かにピクリと震えた。
それを彼に回した腕で感じたリシアは、首を傾げる。


