ブルービースト


「あら、私の名前を知っているの?」


「はい。私達、クリス君と同じ部隊の仲間です」


「決してプレイボーイがどうとかはないですよぉ」



あたしにはブロードさんだけだからぁ!と付け足すリシアはさておき、そうなの?と瞬きしたミノリは足元のクリスを見下ろした。


無表情ながらに睨み付けてきている気がする孫を、ミシッと踏みつける。




「……足、どけて下さい」


「はね除けてご覧なさいな」


「……………………。」



はあ、と溜め息をついたクリスは、祖母の足をやんわりどけると服についた埃を払い立ち上がった。


それをニコニコして見守るミノリ。



リシアとシエラは二人の邪魔をしないように、…というかとばっちりを受けないように更に少し離れ避難した。




「……何の用ですか?」



挨拶もなしに、クリスはまた無表情でそう訊ねる。



「あらまぁ、冷たいこと。せっかく届けものをしてあげたというのに」



対してずっと微笑んでいるミノリは、口元に片手を宛て反対の手でぶらぶらと袋を揺らした。


クリスはそれをうろんげに見つめる。