些か声に元気がなくなったブロードを、ユノは存分にせせら笑ってやった。
立場のなくなった上司は、唇を尖らせると足元の瓦礫を避けながら仕返しに憎まれ口を叩いてやる。
「ユノはもう怒んないでね、一番怖」
「何か言いましたか」
「何でもないdeath」
また首を絞められる前に謝った。
仕返ししようとしたのに返り討ちにされる、これでも軍のお偉いさんな20台。
何とも情けないものだ。
「あ…医療テント、見えたよ」
「余計なものも見えますが」
「気のせいだよ」
「気のせいじゃねぇし!余計なものって何だユノちゃんこの野郎!」
茶髪を揺らし怒るのはお馴染みレイツ。
ブロードはユノを背負ったまま苦笑いすると、テントの中に入っていく。
「お前が怪我するなんて珍しいな」
「まあね」
「大丈夫ですよ、後でタコ殴りの刑ですからもっと怪我出来ます」
「それ嬉しくないからね!嫌だよタコ殴りとか!」
悲鳴をあげたブロードにユノはさりげなくギュッとしがみついた。
目を丸くしたレイツは今は放っておこう。
後に話を聞いたレイツが大暴れして怒ったせいで、しばらく医療テントは凄まじく騒がしかったとか。


