「ユノ」
「はい」
何個もの敵の軍団をすり抜けて、少し落ち着いたところでブロードはユノに声をかけた。
この先にレイツたちがいる。
無事だろうかなどと考えていたユノは、上司に目を向けその後ろ姿を見上げた。
「このまま突っ切って砲撃台があるあの建物に入るよ」
「! でも、ブロードさん…」
「そんなに俺だと不安?」
少しおかしそうに言う蒼に、言葉が詰まる。
確かに片目が不自由だとは思えない動きで、彼は次々と敵を倒していく。
そこらの兵士なんかよりは何倍も強いだろう。
けれどやはり、決してそんなことは口に出さないが…心配な訳で。
「ねぇ、ユノ」
「…はい」
「何かあったとしても、君がサポートしてくれるだろ?」
「!」
不意に振り返ったブロード。
その柔らかい笑みに、──…信頼されているのだと感じて恥ずかしくなったユノは真っ赤になった。
でも、──…嬉しい。
「…わかりました。仕方ないですね、上司命令ですし」
かわいくないことを言ってしまうのはいつものこと。
わかっているのか、クスクス笑って「ありがとう」と溢したブロードは少し楽しそうだった。
ユノも耳まで赤くしながらもふっと笑う。


