その真剣な声に驚いたユノ。
ブロードもぽかんとしてから、アサギの言葉の意味を理解しゆっくりと目を細めた。
隣にいたユノははじめて見たその表情に思わず見とれる。
──…子供みたいな、純真無垢な笑顔。
「ありがとう、アサギさん」
「…おう」
些かくすぐったそうなアサギも、ブロードの笑顔につられ笑った。
二人の様子を見ていたユノにも「ユノちゃんもだからな」と声がかかり、補佐はぱちくり瞬きしながらも頷く。
(……とんだ茶番)
そう思いながらも温かい気持ちになってしまうのは、何故だろうか。
…そして、彼は。
一体いくつの笑顔を、持っているのだろう──…
「じゃあな、気ィつけろよ!」
第三部隊の二人を抱え、一旦医療テントへ戻ったアサギ。
ブロードとユノの二人は、それを見送ってから少し駆け足で戦場に向かった。
「現状は?」
先の戦闘で乱れていた髪を結いながら訊ねる中将。
補佐は前を向いたまま彼の質問に答える。


