ブルービースト


「………はぁ」



ふと、アサギが溜め息をついた。


顔を上げたブロードは、彼をじっと見つめその言葉を待つ。




「言い出したら聞かないのがお前だからな…。置いて勝手に一人で行かれるよりはましか」


「!」


「ユノちゃん、ブロードについてろ。それが条件だ。わかったな?」


「ありがとうございます!」



ぱあ、と顔を明るくし、ブロードはアサギに礼を言った。


ユノは困ったような顔をしたが、ブロードが自分を振り返り彼の表情を見ると苦笑いしてしまう。



「ユノ、頼むね」


「…補佐ですしね。仕方ないです」


「ありがと」



ユノの言い様にクスクス笑うブロード。


調子いいなお前は、とこちらも苦笑してから、大将は中将を指差した。



「いいか。危なくなったら戻れ。俺も直にお前のとこに向かうから」


「はい。でも俺のところじゃなくて他にやばいとこがあるでしょ」


「愚問だな。俺はそこらの兵士なんかよりお前のが大事だ」



目を細め言ったアサギに、ブロードは対称的に一瞬目を見開いた。


一応持ってきてくれていたらしいブロードの剣を渡し、彼は真顔になる。




「俺はお前みたいに優しくない。自分の大切なモンが最優先だ。いいか、死ぬなよ」