「絶対イーギムの影響だ…」
「イーギム?イーギムってあの…」
「ああ、昔の第一部隊の隊員でブロードの兄貴分だ」
首を傾げたレイツに苦笑いするアサギ。
彼は懐かしんでいるのか、目を細めると騒ぐブロードを見て微笑んだ。
「あいつは俺らの子供みたいな存在だからなー。あの第一部隊で家族みたいになってた」
「その時アサギさんは副隊長でしたっけ」
「ああ。ラルフは?」
「私はしたっぱでしたから」
静かに笑むラルフに、アサギはそうかと返事を返す。
よくここまで上り詰めたなと誉めれば、光栄ですと機械的な答えが返ってきた。
(うーん…)
どうやらあまり彼とは相成れないらしい。
話せばいつも堅い言葉、お決まりの返事。
(これが今のあの第三部隊を作ったんだろうな…)
少し配置を失敗したらしい。
帰ったら考えないと、と頭の中にメモするアサギ。
しかし、そのメモも次の瞬間には消え去った。


