ブルービースト

念を押す元帥。

ブロードはあからさまに不満そうな顔をしながらも、渋々頷いた。


「よろしい。じゃあ私はこれで」


「…はい」


「気を付けるんだぞ、ブロード」



元帥は最後に目を細めブロードの頭を撫でる。

戦武中将さまは俯いたまま、コクンと一つまた頷いた。


それに気をよくしたのか、元帥は笑みを浮かべるとユノとレイツにも手を振り帰っていく。


その草色の髪が見えなくなるまで、三人は固まったまま彼を見送った。













「…………嵐が去った」


ぽつり、と呟いたのはレイツ。


彼ははぁ、と溜め息をつくとブロードを振り返る。



「行くしかねぇみてぇだな」


「…………………。」



返事を返さず珍しくむすっとした隊長さまは、ポチを抱き立ち上がると部屋へと繋がる扉へ向かった。


ユノがどこ行くんですかと訊けば、「リシア達に知らせてくる」と素っ気ない言葉が戻ってくる。



「……変に不機嫌ですね」


「だなー。まぁ仕方ないさ」


上司が去り、苦笑した副隊長にユノは首を傾げた。

サボっていたことがバレたのが嫌だったのだろうか。


それにまだ気になることはある。