ブルービースト

「…これはお仕置きが必要だな」


何も言わず冷や汗を流すブロードに、元帥は呆れと笑いを含む呟きを漏らした。


ブロードは彼を見上げ、息を呑む。



「土曜日、全員分の皿洗いだ」


「…へ、あ、ちょ、ちょっと待って…」


「私は忙しいんだ。指令を言うぞ」


何やら慌てるブロードに元帥は淡々と言った。


その声色に縮こまった蒼は頷くと彼を見上げる。



「さっき決まったんだが。…また特殊部隊を派遣することになった」


「……、え」


「第三までの各隊長と副隊長は絶対参加。第一部隊の場合隊長補佐もだ。決行は三日後。それまでは準備に勤しむんだな」



わかったか?とソファーに座るブロードを見下ろすキィル。


ブロードはぽかんとしてから自分を指差した。



「……俺も?」


「ああ」


「……そ、それはちょっと…」



何やらどもるブロード。


元帥は眉を潜めると、彼の肩に手を置き諭すように言った。



「中将であり“蒼き獣”であるお前が出なくてどうするんだ」


「……知らないよそんな名前」


「お前が得た異名だろう。絶対参加。わかったな?」