「銃弾、取れたよっ。傷口も塞いだから!あとは医療テントに連れてって安静にするだけっ」
「あぁ、ありがとう。ほんとにお前の腕には感服するよ」
「えへへっ」
誉められたリシアは嬉しそうに笑いハイリアを見上げた。
そんな彼女の頭を撫でながら、ハイリアは優しく微笑む。
「医療班には連絡しとく。あっちの人らが迎えに来るまでセリナ見といてくれるか?」
「うんっ。でもまず、ハイリアも治療よ」
「はいはい」
言われてバレてたか、と足を出す。
ブーツを脱がせズボンを捲りあげたリシアは、ハイリアの怪我を見た瞬間眉根を下げた。
「結構深いじゃん…」
「まぁね。リシアがセリナ治療してる間に止血はしたから大丈夫」
「…また行くの?」
医療品に手を伸ばしながら、俯いて言うリシア。
青年はふっと笑うと「うん」とだけ返し、今度は頭ではなく少女の頬を撫でた。
「…もうっ、集中出来ないでしょっ」
「怒るなよ。もう終わってるじゃん」
「だってっ…」
顔を上げた少女に不意打ち。
ハイリアは満足そうに笑うと、
「愛の治療ありがとう」
と、何とも歯痒い台詞を吐いて呆然とする少女を残しその場を出ていった。
「…………馬鹿ぁ」
真っ赤になりながら呟いたリシアは、指で唇をなぞると言葉とは裏腹に幸せそうに微笑んだ。


