「何が三人なの?」
訊ねた少女に青年は一瞬目を見開いた。
それから気まずそうにちらりとブロードを見る。
「いーよ、リシアちゃんも知ってた方がいいしね」
ハイリアの視線に気付いたブロードは、それだけ言うとセリナにもらった水を飲んだ。
セリナもブロードを見つめながら頷く為、ハイリアは自分の彼女に顔を戻すと口を開く。
「たまにな、馬鹿がいるんだ。ブロードや僕みたいな隊長クラスを狙う身の程知らずが」
「狙うぅ?!」
「自分が少しでも上にいけるようにさ。出世のことしか考えてない」
だから馬鹿なんだよ、と微笑む彼氏にリシアはビックリ。
まさかそんなことがあるなんて、全く知らなかった。
しかしそんな驚きもすぐに、
「そぉなんだぁ~。強くてかっこいいハイリアに嫉妬してんのねっ!」
…そんなノロケに変わっていく。
「はは、ありがとう」
「リシアちゃんってハイリアに夢見すぎよね」
「同感ー」
照れながらリシアの頭を撫でたハイリアに痛いお言葉。
ニヤニヤするセリナとブロードにハイリアは真っ赤になって怒鳴り散らした。
それを楽しそうに見るリシアに気付き、結局青年は脱力して隊長に八つ当たり。
それは、翌日の惨事を彼らに予測させるには平和すぎる光景だった。


