「へぇー。よく出来た人形だね。可愛い!」


「へ?」



奈津はアロから、私に視線を移すと笑って見せた。


どうやら奈津はアロを人形だと勘違いしたらしい。


私は胸を撫で下ろした。



「美由ってこういうの好きだったっけ?」


「え!あ、うん。まぁ……」


「いいなぁ。私もこういうの欲しいなぁ」



それが欲しい!?


欲しいならあげるよ、そんなの!



……まぁ、今は小さくて可愛いかもしれないけど。