突然後ろから聞こえてきた声にビクッとした。


振り返ると、弟の祐二(ゆうじ)がまだ眠たそうに目を擦っていた。

弟はまだ小さいので、私と部屋を共有しているのだ。



「祐二、起こしちゃった?ごめんね」

「ううん。大丈夫だよ。それよりどうしたの?」

「あ、この肩の模様が……」

「気に入らないの?だったら買わなきゃ良かったのに……」

「へっ……?」


そういうと祐二はまた眠ってしまった。



そうだ。

私は最近、この刺青を入れたんだった。

肩なら普段生活してても見えないと思い、肩に入れたのだった。


恥ずかしくなるほど、すっかり忘れていた。