帰り道は永瀬君のことばかり考えていて、家までの道のりがいつもより短く感じた。



家に着くと、私は長い息を吐いた。




前にもこんなことがあったっけ、などと思いながら。






「ただいま」


「お帰りなさい美由さん。濡れませんでしたか?」


そう言ったのは小さいほうのアロ。


「大丈夫だよ。それよりもアロは……」


「今は1人にしてほしい……と」


「そっか……」



とてつもない罪悪感に満ち溢れた。


今まで私は幸せな思いをしてたからこそ。