突然起こった出来事を理解するのに時間が必要だった。

初めは何が起こったのかも理解できなかった。





ようやく吸血鬼にキスをされているのだと解り、私は思い切り手を振り上げた。



「なっ!」



けれどアロナイヤはまるで、その後の結果が見えていたかのように、私の手はすぐに押さえられてしまった。



「契約の証だ」




契約の証!?


なにそれ……。