私はアロから目を逸らした。




確かに初めは、無理矢理吸血鬼の姫なんかにされて嫌だった。



けれど、アロのことを少し知った今は、力になれるならなってあげたいと思うようになった。




でも、私は永瀬君のことが好きなのだ。



アロが私の目の前に現れる前からずっと。





それなのに、突然嫌いになれなんて言われても、なれるわけなんてない。