アロは無言のまま私の方に、一歩、また一歩と近付いてくる。



「アロ……?」



何も言わない。


私の目をじっと見つめたまま、私との距離を詰める。



「ねぇ、どうしちゃったの?」




まるで私の声が聞こえてないかのようだった。



私は突然恐ろしくなり、アロにあわせて私も一歩ずつ後退った。