「さて、どうする?ここで死ぬか、それとも……」


アロナイヤが自分の唇についた血をぺろっと舐めた。







「俺の姫になるか」





少し間を空けてから言った。



「ひ、姫?」

「あぁ。許婚(いいなずけ)と言ったほうがわかりやすいかな?」

「許婚!?」




許婚?


私が?



吸血鬼の?






「そうだ。そして毎日俺に血を分け与え続けるんだ」