すぐに彩の髪についた薔薇を退け、青の薔薇を変わりにさす白夜の姿。
その行動に、観衆がわく。
「うわ…恥ずかしい…」
それでも、せわしなく首を動かしながら、彩は石畳の揺れに堪え笑顔で手を振る。
左右の水色の建物を見ながら、すごく整えられたゆめの都みたいだと呟きながら、それでも必死に次の事を考えないようにしているように。
笑って、すべてをごまかしているかのようだ。
自分の気持ちを。
「すてき……」
花のアーチをくぐる、濃い青の建物で、その姿は荘厳だ。
王の結婚に使う、二代目の異世界から来た娘に感謝の意をあらわして建てられた、月礼廟。
雀国に現れた、異世界の娘に対して礼を表すために建てられた、もう1000年以上前になる。
「月礼廟と言って、二代目の月妃に敬意を表すために作られた廟だ」
彩を注意深く、輿から引き寄せ下ろす。
「あ…、私以外の人の…」
廟って事は、もうお亡くなりになっている。
彩以外、本当に存在しないんだと…突き付けられる現実。
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その行動に、観衆がわく。
「うわ…恥ずかしい…」
それでも、せわしなく首を動かしながら、彩は石畳の揺れに堪え笑顔で手を振る。
左右の水色の建物を見ながら、すごく整えられたゆめの都みたいだと呟きながら、それでも必死に次の事を考えないようにしているように。
笑って、すべてをごまかしているかのようだ。
自分の気持ちを。
「すてき……」
花のアーチをくぐる、濃い青の建物で、その姿は荘厳だ。
王の結婚に使う、二代目の異世界から来た娘に感謝の意をあらわして建てられた、月礼廟。
雀国に現れた、異世界の娘に対して礼を表すために建てられた、もう1000年以上前になる。
「月礼廟と言って、二代目の月妃に敬意を表すために作られた廟だ」
彩を注意深く、輿から引き寄せ下ろす。
「あ…、私以外の人の…」
廟って事は、もうお亡くなりになっている。
彩以外、本当に存在しないんだと…突き付けられる現実。
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