「誰だお前…?」

「あ…法宮 彩です、今日からよろしく」

「ああ…あんたが姫?彩っつーの名前?」

「うん、そうだよ」

「へー…?姫が学校か、なんだそれ?家庭教師でいいんじゃね?」

「学校の方がいいよ、家庭教師の先生嫌いだったりしたら最悪でしょ?」

(礼儀作法の先生とかだったら、すごい厳しい先生だよきっと)

それは勝手な彩のイメージだ。
スネオのママみたいな、ザマスなイメージ。

「じゃあ彩、世間を見てみようって事?じゃー俺ん家くれば?」

学校は午前中で終わり。

「よろしく、手土産ないけど…どうしよ?」

「プハッ…いや手ぶらでいいよ」

吹き出す様に笑う、淑鵬。手土産を気にする姫なんか、見たことない。
姫が家を訪ねるだけで有り難い事なのだから。

「じゃあ、お言葉に甘えて…すみません、授業再開してください」

淑鵬が寝ぼけてた事で、教師は死にそうな顔をして震えている。


この言葉で特に彩が気にしていない事を表し、罰を与える事もないという事を示した。



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