歩きながら頬張り、市をみてまわる。
普通の休日みたいに。

「あ、布屋さん」

「ん、いくか?」

コクリと頷く彩に、優しく微笑む白夜。
そこだけ見たら恋人同士に見える。


「あ、この布!コレ……あっ、コレも」

「いるのか?」

「足りません……お金」

「出すぞ、後で経費で落とせばいい」

そう言うと嬉しそうに笑う彩。
白夜は後で取りに来ると、取り置きを頼んだ。


「へい……白夜、アレは?」

「あれは、今流行りの剣につける飾り紐」

「へーー」



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