畑に人影が見える。

「栄達……なんでいるの、機嫌が悪いんだけど」

「散歩だよ、ねぇ今日陛下に伽の相手を紹介してもいい?」

「ご勝手に!」

気にも止めない彩の様子に、少しだけ安心した表情をみせる栄達。


「本当にいいの?」

「関係ないから。子どもいるんでしょ?争いにならなければいいんじゃない?」

当たり前のように話す彩の様子を、ジッと見つめる栄達が片眉をあげる。



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