こんな表情を見られない為に、頭を下げるのではないかと疑う程だ。


「はい、心得ました」

「期待しておるぞ」

そう言い残し、廊下を曲がった。


「…………」

曲がった方を、憎しみを込めた目で睨む彩。
唇が少し切れた、その感覚で我にかえる。


「ムカつく!」

それだけを言い、畑に向かう。
心なしか足音が、ドスドスいっているようだ。



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