着物の袷を、開けさせ中には刺繍の美しい、ものを着る。


谷間がガッツリ見えている。


「黒麗さまこれは、見えすぎでは…?」
(しかも、エロい身体?)

ヒクヒクと引き攣るのを感じるが、どうすることも出来ない。


「綺麗な部分を隠してどうするの」

コンプレックスだった、大きな胸を綺麗だと言ってもらって、嬉しいという事もある。
まあ…いっかと思うのは、乙女心である。


「ありがとうございます」

照れて俯く彩を正面を向かせて、次は髪を結う。


ただ呆れる程、前を開けており、下にはかなりのボリュームを持たせている何枚も重なったスカートが歩くと美しいと思う。


髪型はシンプルに紅の紐で高い位置でのおだんごに、歌った時にもらった、簪を指す。


化粧もいつもより濃いが、びっくりするほど変わった彩。


本人が1番驚いている。


「黒麗さま、天才!すごいすごい!」

ついついはしゃぐ彩を見て目を細める。


「お手をどうぞ姫」

そう言い、差し出された手に重ねる手。


「どこに行くんですか?」

尋ねたが内緒と言われた。



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