『かえの奴、8時には親戚の家に帰るって言うから夜OKしたらしいんだけど 帰って来ないんだ』 8時… 今はもう8時50分ちかい。 嫌な予感がした。 でもあの時にあったかえちゃんの顔が出てこない。 会ってるといっても一度きり。 まさかとは思うけど…いやそうであってはほしくない。 「基…かえちゃんの名字ってさ」 有り得ないだろう。 あんな健康そうな身体で笑顔がとても美しい人がガンだなんて。 『あぁ…近藤… 近藤夏江だよ』 ―――夏江ちゃん…。 .