でもそれとは裏腹に、唇に痛みとは違う感覚があった。
良い匂いで
柔らかくて
暖かい
そう、キスされてる感じ。
「……………………」
って…キス!?
僕は痛みなんか忘れて目を見開くと目の前、いや顔面には夏江ちゃんのドアップがあった。
僕が夏江ちゃんの下敷きとなり、下にはごつごつした石ころ。
弾みでこういう体勢になってしまったんだろう。
唇を奪ってしまったという申し訳なさとちょっと嬉しく思う僕がいた。
彼女もこの状況がわかったのか軽くフリーズ中。
我に返ったのか顔を赤くし始めた。
「…っごめんなさい!!
本当に本当ごめんなさいっ…」
夏江ちゃんは勢いよく僕から離れた。
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