「今、22歳でしょ。最高に全てがまばゆいの。若いからだと思うわ。前はね、女子高生が疎ましかった。初々しい制服姿に怒りを覚えたわ。だけど、今は違うの。逆に女子高生なんて子供にしか見えない。成長しきれてないガキ。色気も無い、有るのは初々しさだけ。迫力も無い女なんて、ただの糞ガキ。幼稚で品の無い、背伸びして無理丸見え。」


愛子は、ケーキの甘さで光るコーティング部分をフォークで突きながら、ちまちまと口に運んだ。




「22歳になって、若いけど大人の色気も持てた自分に満足してるわ。だけど…」



朱美は、愛子がこの続きを何と言いたいのか分かった。


だけど黙って聞いていた。





「そんな満足も、長くは続かないでしょう?20代のうちは良いわよ。若いし綺麗で居られるわ。30代は…どうかな?けど、頑張れば素敵で居られる。でもさぁ、40代ってどうなの?オバサンじゃん…綺麗にしたってさ。キツイよね…」



愛子はケーキを口に運ぶ手を止めて、すっかり甘さで光るコーティング部分をぐちゃぐちゃにして遊びだした。