『〜〜〜〜〜〜!!』
女も負けじと甲高い声で怒鳴り続ける。
はっきり言って、カタコトの日本語で、しかも甲高い声では何を言っているか分からない。
朱美は、理解する必要も無いと思い、女の罵声に被せる様に怒鳴り散らす。
二人は無駄に叫び合っていた。
母親に止められ、少し冷静を取り戻すと、言い合いのくだらなさに呆れ果て、ドアホンを元に戻した。
すると、母親は玄関に行き、ドアを開けようとした。
この修羅場を冷静に見ていた妹が、慌てて母親を引っ張り戻す。
「二人とも落ち着いてよ!!今出てったら何されるか分からないよ!凶器持ってるかも知れないじゃん!!」
妹は必死に母親を玄関から引き離す。
こんな時に、肝心の父親は何処にいるんだ?
部屋で寝てるのか?
まだ帰って無いのか?
すると、『ガツン!』と大きな音がした。
玄関のドアの郵便受けに、傘が突き刺さっていた。
外に置いてあった傘だ。
怒った女は、傘を郵便受けに突っ込んだ。
そして帰ってしまった。
とりあえず一段落した時に朱美は、「あいつは?」と父親の居所を聞いた。
すると、トイレから父親が出てきた。
暢気に新聞片手に父親は部屋へ戻ってきた。
4人が静まり返って立ち尽くす姿に、父親が言った言葉は――
「終わったか?」
(は…?)
朱美は怒りを通り越して、頭上にでっかいハテナが浮かんだ気分だった。
修羅場が起きた原因の父親は、家族が危険に曝されている時も、黙ってトイレに居座っていたのだ。
この人は、父親でもなんでもない。
朱美は強く思った。
その後、ほんとに話す事は無くなっていった。
父親が帰ってきたら、居間でテレビを見ていても、妹と3人で自分達の部屋に逃げた。
とにかく避け続けた。
狭いアパートだから、どうしても姿を見てしまうし、父親の部屋は隣だから声も聞こえる。
耳を塞いだ。
目を綴じた――
女も負けじと甲高い声で怒鳴り続ける。
はっきり言って、カタコトの日本語で、しかも甲高い声では何を言っているか分からない。
朱美は、理解する必要も無いと思い、女の罵声に被せる様に怒鳴り散らす。
二人は無駄に叫び合っていた。
母親に止められ、少し冷静を取り戻すと、言い合いのくだらなさに呆れ果て、ドアホンを元に戻した。
すると、母親は玄関に行き、ドアを開けようとした。
この修羅場を冷静に見ていた妹が、慌てて母親を引っ張り戻す。
「二人とも落ち着いてよ!!今出てったら何されるか分からないよ!凶器持ってるかも知れないじゃん!!」
妹は必死に母親を玄関から引き離す。
こんな時に、肝心の父親は何処にいるんだ?
部屋で寝てるのか?
まだ帰って無いのか?
すると、『ガツン!』と大きな音がした。
玄関のドアの郵便受けに、傘が突き刺さっていた。
外に置いてあった傘だ。
怒った女は、傘を郵便受けに突っ込んだ。
そして帰ってしまった。
とりあえず一段落した時に朱美は、「あいつは?」と父親の居所を聞いた。
すると、トイレから父親が出てきた。
暢気に新聞片手に父親は部屋へ戻ってきた。
4人が静まり返って立ち尽くす姿に、父親が言った言葉は――
「終わったか?」
(は…?)
朱美は怒りを通り越して、頭上にでっかいハテナが浮かんだ気分だった。
修羅場が起きた原因の父親は、家族が危険に曝されている時も、黙ってトイレに居座っていたのだ。
この人は、父親でもなんでもない。
朱美は強く思った。
その後、ほんとに話す事は無くなっていった。
父親が帰ってきたら、居間でテレビを見ていても、妹と3人で自分達の部屋に逃げた。
とにかく避け続けた。
狭いアパートだから、どうしても姿を見てしまうし、父親の部屋は隣だから声も聞こえる。
耳を塞いだ。
目を綴じた――

