僕のテディベアーは、時々洗濯機でぐるぐる回され空の下に干される。
ママはなぜか、服と一緒に洗うんだ。
かわいた時には、テディはパサパサ…せっかく柔らかくなったのにって毎回落ち込む。


僕の部屋にはたくさんのテディベアーがある。
その中でも、特にお気に入りなのが、この全身青色に包まれたクマさん。
ボロボロになりかけてるけど、大切なものだから関係ないんだ!!


あれ?テディの首に巻いた白いおリボン、またほつれてきちゃった…
ママに新しいのを買って貰わなくちゃ!!
ベストもいるかな?
でも、きれいな青が隠れちゃうから止めておこう。


「ルイー、お出かけするわよ?!」


『はーい!』


ママに呼ばれたから行かなくちゃ。
あ!テディも連れて行ってあげる!


『待って~』


「走ると転ぶわよ?」


『大丈夫だよ! ね?テディ』


僕はテディとママの赤い車に乗り込んで、シートベルトの隣にテディを座らせた。


『ねえママ、今日はどこいくの?』


黒いハンドルを握るママに、ワクワクしながら訪ねたんだそうしたら、笑ってこう言ったんだ。


「ん? 秘密♪」


『秘密だってさ。
どこいくんだろうね?テディ』


テディに話しかけながら、窓から流れる景色を見せてあげた。