「…りな」 「え?!もう一回!」 「莉奈、です」 「莉奈か!俺はジン、稔りって書いてジン!」 「稔…さん」 名前を呼んだ瞬間、くしゃ、とした笑顔を見せる。 「“さん”なんかいらねーよっ!」 犬みたいな笑顔を見せる彼のことを、わたしは素直に、嗚呼、こんな人、好きだな。 そう、思った。