「章……ちゃ…ん。」


静かな…消えそうな位小さな声で、稟が俺を呼んだ。


「稟?」


うっすらと目を開けて、天井を見ていた。


「気が付いたか、稟?」


稟は、何かを話していたけど、酸素マスクが付いていて、いまいち聞き取れないが、微かに聞こえた声。





『私……生きてる』