「紗世っ来たよ」


私はチャイムを鳴らさずに、普通に玄関のドアを開ける。


いつものお決まりのパターンなのだ。


そして、本人はやってくる。


「美姫っ早いじゃないの!ってか・・・何処?!」


あまりにも嬉しいのか、もう周りには花が飛んでいるようなオーラ。あまりに唖然としてしまう。


「コイツ」


私は、私の後ろにいるはずの男に指をさす。


「へ・・・??どこ?」


私はあまりにも期待はずれの答えに、驚いた。というか、どこって・・・。


「ほぉ。ココのほうがずっと住みやすそうだな」


私たちの後ろから急に声がする。


2人して、思いっきり声のする方を見る。


「きゃっっ」


紗世は、あまりにもビックリして、腰を抜かしてしまう。


私も少し危なかったが、紗世を起き上がらせて唾を飲み込む。