思わず、ドキっとしてしまう自分がいて、腹がたった。


「ごめん・・・もう出てってくれないかな」


私はユウの目を見ずに言う。


「出てけ・・・か。俺の居場所は姫の元だけだが?」


ユウは困ったような顔をしているが、何処か余裕そうな表情も見える気がした。


「私は姫じゃない。だからアナタの居場所はココじゃないよ」


私はそのままキッチンに向かう。


夕食の準備をしないと。


時間は既に夜の9時だった。


「俺の姫はお前だけだぞ」


「私はアナタを王子だとは思ってない」


そう言いながら冷蔵庫をあけて、今日のメニューを考える。


今日はカレーにしてみようかな・・・。


私はユウを空気のように扱うようにして、一人で準備を始めていく。


ユウは






知らないうちにいなくなっていたんだ・・・