「遺留品とDNA鑑定から、あの遺体が創真君に間違いないという判断が下されました。麗は創真君の死を受け止め、新たな第二の人生を歩み始めていました。そこに、突然死んだ筈の創真君が現れて、麗はひどく混乱していたようです…」
玲の話によって、事の顛末はだいたい把握できた。
やはり、俺が死んでいるという事は、事実のようだ。
俺としては、少し不思議な感じがするが、それが事実ならば、受け入れざるを得ない。
ご丁寧に、玲は俺の死亡届まで見せて、俺が法律上でもこの世にいない事を証明してくれた。
「まだ分からない事がある。麗やお前ならまだしも、他の人間に話をしたり、葉子にいたっては手紙まで託されたんだぞ?あれはどういう事なんだ?」
ウララに渡してくれと頼まれた手紙…結局ウララに届ける事はなかったが、俺が幽霊だとするならば、モノに触れたりできるというのは、どうも出来過ぎている感じがする。
「それは、多少なりとも創真君と縁があった人だからですよ…この世に存在するというのは、誰かの心の中に自分という存在を住まわしているという事です。例えその人が亡くなっていたとしても、その人が亡くなった事実を知らされていなければ、ある人の心の中では、生前のその人の存在が生きています。霊体はそういった人の心を経由して、ある特定の人の前にだけ姿を現す事ができるのです。もっとも、創真君の場合は、少し特殊ですけれど…」
玲の話によって、事の顛末はだいたい把握できた。
やはり、俺が死んでいるという事は、事実のようだ。
俺としては、少し不思議な感じがするが、それが事実ならば、受け入れざるを得ない。
ご丁寧に、玲は俺の死亡届まで見せて、俺が法律上でもこの世にいない事を証明してくれた。
「まだ分からない事がある。麗やお前ならまだしも、他の人間に話をしたり、葉子にいたっては手紙まで託されたんだぞ?あれはどういう事なんだ?」
ウララに渡してくれと頼まれた手紙…結局ウララに届ける事はなかったが、俺が幽霊だとするならば、モノに触れたりできるというのは、どうも出来過ぎている感じがする。
「それは、多少なりとも創真君と縁があった人だからですよ…この世に存在するというのは、誰かの心の中に自分という存在を住まわしているという事です。例えその人が亡くなっていたとしても、その人が亡くなった事実を知らされていなければ、ある人の心の中では、生前のその人の存在が生きています。霊体はそういった人の心を経由して、ある特定の人の前にだけ姿を現す事ができるのです。もっとも、創真君の場合は、少し特殊ですけれど…」


